本当に強い人は、やられてもやり返さない
だからといって、相手に屈することもないんです。
-須藤元気(総合格闘家)-
ビジネスシーンにおいて、肉体的に攻撃されるような機会はなかなか無いとは思いますが、
精神的に攻撃を受けたと感じることはよくあると思います。
個人差はあるでしょうが、人は攻撃された時、とっさに頭の中で相手の戦闘力を測り、
それを次に自身が取る行動の判断基準にしているのだと思います。意識的にも無意識にも。
短絡的に考えれば「圧倒的に強い相手」には尻込みし、「同等程度の相手」には様子を見、
「十分に勝ちが見込める相手」には反撃し返す。そんな感じではないかなと思います。
では「強い人(強いにも関わらず)はやられてもやり返さない」とはどういう事なのか。
独断と偏見で自分なりに解釈すると・・・
やられた時にすぐやり返すという行為。これは自身の不安の表れではないか?
「一度やられる」そのたった一時の結果で、自分の立場、これからの人間関係、周りの環境が変わってしまう不安。
それを払拭する為に、その変化の時間を与えない為にする行い。
それが「すぐやり返す」という行為に繋がっているのではないのでしょうか。
それは同時に「自分の地盤は非常にもろいんです」という事を相手に伝えてしまっているのではないでしょうか。
真に強い人というのは例え一度や二度、攻撃を受けたくらいでその立場や周りの環境が変わるようなことは無い。
その人の現在置かれている立場や状況が一朝一夕で身に付けた「ハリボテ」ではないからだ。
大相撲の横綱でも場所中に一度や二度負けることはあります。でも負けてもやっぱり横綱は横綱なのです。
横綱に昇進する為には厳し過ぎるくらいの数々の高いハードル(条件)をクリアする必要があり、
そのハードルの高さこそが「横綱が横綱たる所以」なのです。
不用意に攻撃を受けたからと言って、カッとなりすぐにやり返すような事をせず、
余裕を持って「ホー。なかなかやるじゃないか」くらいの感情に
自然となれるような人になりたいものです。